これまで、TOEFLテストの概要に始まり、リーディング・リスニング・スピーキングとその難しさの原因について解説してきました。いよいよ最後のセクションであるライティングです。日本人は、日本の英語学習の影響から、一般的にライティングを得意とする方が多いのではないでしょうか。
今回は、中でも日本人が得意とするIndependent taskを中心に解説していきます。
目次
1. Writingの構成
ライティングは大きく、Independent taskとIntegrated taskの二つのサブセクションから構成されています。
2種類の形式、全2問で構成(タイピングのみの解答)
Integrated Task (20分)
Read / Listen / Write
■問題数:1問Independent task (20分)
■問題数:1問
出所:ETSのホームページ
Independent taskとは、与えられたテーマ(簡単なリーディング。1〜2センテンス)に対して、賛成か反対か、またその理由を答える問題が大半です。まれに、あるテーマに対して自由に議論するタイプも出題されます。
2. Independent taskでスコアが出にくい理由
Independent taskで日本人が陥りやすい点として、下記が考えられます。
2. 1 分量が少ない
まず日本人が陥りやすいのは、アウトプット全般に共通しますが、文法を気にし過ぎて時間内に書ける分量が少ないということです。表現が出てこなかったり、何度も心配になって修正しているうちに、書きたかったことが書けずに終了してしまう。そんなとき、自分の力を出し切れていないと感じてしまいます。しかし、テストではそれが貴方の力とみなされて採点されてしまうので、勿体ないですよね。
2. 2 全体構成が悪い
日本人はパラグラフライティングについて、あまり学習してきていないと思います。そもそも、学校でライティングについてしっかり学ぶ機会は無かったはずなので、当たり前です。残念ながら、ライティングをまともに教えることができる日本人教師が限られているのも一因です。
英語も日本語も同じ人間が使う言語なので、文章の書き方も基本的には似ているのですが、何かを論じる際に違いが現れます。パラグラフライティングについては、ライティング攻略の際に改めて書きたいと思います。
2. 3 表現が単調又は間違っている
使える表現のストックが乏しいうちは、表現が単調になるのも仕方のないことです。なにせ日本の英語教育で習っていないので、これも当たり前です。日本では読解と文法を重視するあまり、ネイティヴが使用しない難解な表現ばかり記憶させます。そのため、使う表現が蓄積されないばかりか、不要な表現を覚えさせられ、まさにいい迷惑ですよね。
まとめ
いかがでしたか?アウトプットについては、日本の英語教育がいかに使いものにならないか、また当時頑張って勉強した人ほど、ネイティヴの表現から遠ざかるという悪影響を受けていることもわかりました。
なぜ日本の英語教育は改善されないのか?もはや、留学する余裕のある家庭とそうでない家庭を、永遠に分断し、富裕層の既得権を未来永劫守っていくための陰謀ではないかと疑ってしまうほどです。
英語教育は早い段階が勝負です。このカラクリに気付いた今から、ドンドン正しい勉強方法をスタートさせていきましょう。
Integrated taskについては、改めて書こうと思います。