これまでは、海外トップMBAを目指す方々や、海外での活躍を目指す純ドメ日本人の方々を念頭に、TOEICスコアに固執することの危険性について話させていただきましました。
今回と次回は、海外留学において提出が必要となるTOEFLテストについて、その概要とスコアアップの秘訣、またTOEFLの有用性について書いていきたいと思います。
1.TOEFL®テストとは
テスト運営会社のETSによると、
TOEFL iBT® テストは、英語をどれだけ「知っている」かではなく、「使える」かに焦点をあて、より実生活に即したコミュニケーション能力を測定するテストです
TOEFL テストは、世界で最も広く受け入れられている英語能力試験で、オーストラリアやカナダ、英国、米国を含め 130 か国 10,000 以上の大学や機関に認められています。希望する留学先がどこであれ、TOEFL テストがその橋渡しをします。
ということですが、一言でいうと、海外大学に留学する場合の真の英語運用力の証明となる英語運用能力テストです。
実はもう一つ、欧州系の英語運用能力テストとしてIELTSがあります。最近ではIELTSも多くの大学で受け入れられるようになってきていますが、未だ、特にアメリカのトップMBAではTOEFLを要求する、または、実質的にTOEFLが優先される、という実情があります。何にせよ、TOEFLスコアさえとっておけば、問題なくどこでも受験できると考えておいて差し支えありません。
最近では、大学入試にTOEFLスコアを利用するという動きも出てきていますので、高校生を中心に認知度が増してきているのではないでしょうか。
また、TOEFLは海外留学に必要というだけではなく、英語運用能力を高める上で最適なテストといえます。後述のとおり、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングが必要十分に組み込まれており、全てのセクションが実際の英語運用を意識して作り込まれているのです。
2.TOEFLスコア
現行のTOEFLテストは、目の前に用意されたコンピュータで受験する、TOEFL iBTというテストになります。ペーパーベースのTOEFL PBTというテストもまだ残っているようですが、すでに日本においては一般的ではないため、本サイトでは特に断りのない限り、TOEFL iBTについての記載となります。
TOEFL iBTのセクションとスコアは下記のとおりとなっており、合計120点満点で採点されることになります。
• Reading セクション (スコア: 0 – 30)
• Listening セクション (スコア: 0 – 30)
• Speaking セクション (スコア: 0 – 30)
• Writing セクション (スコア: 0 – 30)
海外トップMBA合格には一般的に105点以上のスコアが必要とされています。また、通常の学部留学だと80点、大学院だと90点がボーダーの目安となるのではないでしょうか。いずれにせよ、TOEICだと900点ほどはゆうに取れるレベルです。
次回は、TOEFLの各セクションの簡単な説明と、実際の難易度について解説したいと思います。